東京のワンルームマンション建設の規制と今後の住戸供給

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単身者世帯の増加が著しい傾向にある東京都心は、今後2020年の東京オリンピック開催や、さらなるカルチャー・ビジネス分野での躍進が期待される中、23区内全域にわたって単身者世帯向けのワンルームマンション建設の規制など、需要と供給のバランスについて注目が集まっています。

では、なぜ都心部のワンルームマンション建設が規制対象となっているのか、その原因について探ります。

規制基準と住まう間取り

東京都内23区で実施されているワンルームタイプマンションの規制は、そのほとんどが専有面積の最低限度に依るものです。都区で規制対象となる専有面積は25㎡が基準となっており、これは「住生活基本計画」のなかにある単身者の最低居住面積基準を用いた数字と推測され、一定面積以下の狭小住戸を表すこととなります。

25㎡基準の間取りとは

一般に25㎡の専有面積で区切られるワンルームマンションは、水周りへの出入りが全て部屋から直結する仕切り壁のない間取りのものと、キッチンスペースを扉で仕切っている1Kタイプの間取りを含むものとなります。

どうしてワンルームが規制対象となるか

一棟のマンション建設に際して、ワンルームタイプとファミリー向け住戸を合わせてプランニングし、各区の最低専有面積をクリアする場合もありますが、いずれにしても、専有面積を拡大させるための動きであることに違いはありません。

規制内容にも、家族向け住戸を総戸数に対して一定割合設置することを明言し、専用床面積の具体的数値基準を示している区が半数を超えています。

そして、ピーク時には約9,000戸の供給があったワンルームタイプマンションが、現在は3,000戸程度にとどまっています。

若年単身者の増加による弊害

できるだけ家賃が安いマンションをと願う若者が多くなれば、その需要を見越して必然的に専有面積が狭いマンションが増加します。

しかし、戸数が増えてしかもファミリー層の家族と比べて定住性が薄い単身者向けマンションでは、なかなか居住エリアの行事や活動に溶け込もうとせず、コミュニティが希薄になります。実際に単身者は増加していても、転入の届けを行わずに住民票が動いていない人も多いため、転入先の税収増に繋がらないというのが実情です。

どんな人が隣に住んでいるか分からないという状況は、独りよがりな生活を送る単身者の管理も難しくさせます。分譲マンションであればその所有と管理をしている住人についてもマンション管理側で把握できますが、賃貸ワンルームマンションでは、管理人がいないという例も少なくありません。

これからのワンルームマンション

東京都は、2035年までに約13,000世帯が増加するという試算があります。よって、ワンルームマンションの需給バランスが狂うことは必至です。各区の規制するワンルームは、おおむね20~39㎡としており、40㎡以上のタイプはワンルームというカテゴリーから外れているようです。今後、賃借ニーズの高い区では規制専有面積以上の新築コンパクトマンションが増加することも予想されます。

しかし、既存のワンルームマンションこそ引き続き充分なニーズがある物件です。管理体勢と入居者を確保できるシステムが整えば、継続的に賃借者が見込めるマンション物件に間違いは有りません。