老後など将来の資金形成のために、マンション経営を検討される方は多いのではないでしょうか。
中古マンションの経営は、購入した物件を賃貸に出し家賃収入を得ることで利益を出すものです。
そしてどの程度の運用益が見込めるかを示す指標が「利回り」です。
実際、投資用のマンション情報などを見ると利回りが表記されていることがわかります。
しかしマンション経営で意識すべきなのは、利回りだけではありません。
意識したいキャピタルゲイン
マンション経営の投資利益は、大きくわけて2つあります。
購入と売却の差益を表す「キャピタルゲイン」と、家賃収入など資産を所有しているだけで入る利益「インカムゲイン」です。
利回りはインカムゲインを指すのですが、いくら利回りの高い物件でも資産価値が低下して、キャピタルゲインが大幅赤字になってしまうと想定より収益は少なくなってしまうでしょう。
地方の物件なら利回りは高いかもしれませんが、空室リスクもありますし、キャピタルゲインも期待できません。一方都心は、利回りは減るかもしれませんが、将来的に売却を検討する段階になっても、利益を得られる可能性は高まります。
キャピタルゲインとインカムゲイン、両方の側面からみて、賃貸マンションの需要があり、物件の資産価値も下がりにくい都心のマンションは投資マンションに適していると考えられます。
また、資産価値の下がりにくい物件を購入することも重要です。
投資効果の高いマンションを
価値の下がりにくい物件は、主に次の条件を満たすものです。
1.都心に近く最寄り駅まで徒歩10分以内
2.コンビニ、ATM、書店など日常的に単身者が利用する施設が周辺にあること
3.再開発計画やインフラ整備などの予定がある地域の将来性
4.1981年以降、できれば2007年以降の耐震基準に基づいて建てられた物件
5.オートロック、テレビインターホン、ダブルロック、監視カメラ、バス・トイレ別、インターネット回線などの設備が整っている
6.修繕積立金の負担が少ない30戸以上のマンション
少子高齢化による人口減が叫ばれる昨今ですが、「都心に住みたい」というニーズが減ることはありません。
加えて、都心でも今後さらに需要が増しそうな地域を見定められれば、より多くの利益を生み出せるでしょう。
街の変化も視野に
絶えず人口の増える地域もあれば、首都圏でも転出の増えている地域もあります。
これからマンションを経営するのなら、街や人の移り変わりを予測し、注意を払いましょう。
再開発によって利便性が高まり、資産価値が向上しているエリアが多いことも見逃せません。六本木や麻布十番はともかく、武蔵小杉や汐留、豊洲の地価上昇は著しいものがあります。開発前の値ごろ感があるうちに物件を取得し、収益をあげている人は確実に存在しているのです。
都内だけに限っても、今後再開発が予定されている地域は多数あります。
どの街も利便性が高まるだけではなく、再開発によってブランドイメージも確立され、さらに価値のあがる期待が持てるでしょう。