
首都圏における地価上昇とマンション価格の上昇から、総額が嵩むことを嫌った投資家がワンルームなどのミニサイズマンションに目を向けてきています。そのような状況の中でワンルームマンションの供給の推移と今後に注目をしてみます。
首都圏のワンルームマンションは供給増加
ワンルームマンションを専有面積30平米未満としたとき、2015年の首都圏におけるワンルームマンションの新規分譲戸数は9756戸でした。2003年に8144戸の新規供給を記録した後は緩やかに減少を続け、2010年に5398戸まで落ち込みました。その後、供給戸数は上昇傾向に転じ、2015年に至っています。(※)
2015年の供給戸数は、過去直近でのピークであった2013年を上回り、2010年の倍に近い戸数を供給するまでになっています。
ワンルームマンションの新規供給の増加の一方で、ファミリーマンションは新規の分譲戸数を減少させています。この動きについては、首都圏の地価上昇とマンション価格の上昇、建築コストの上昇といったベクトルが実需層の手に届かないところまでマンション価格を押し上げてしまった感が否めません。富裕層が湾岸エリアのタワーマンションの上層階を資産圧縮のために積極的に購入をしているという話しがありましたが、それは一部の話しであるということです。結果として、マンションはダウンサイズの方向に進み、専有面積を小さくして総額をできる限り上昇させないようにするという動きが出てきています。コンパクトマンションという名称で、40平米程度の大きさのマンションに注目が集まってきています。
一方で投資家の注目もダウンサイズした物件に集まっています。手頃な大きさであるワンルームマンションへの投資に興味を示し、実際に投資物件としての需要が厚くなっています。
首都圏ではマンション適地の取得も難しくなってきており、供給側もファミリーから投資運用型のマンションへの供給にシフトをする動きをみせるデベロッパーも現れており、これらの要因がワンルームマンションの供給を増加させていると推察されます。
今後の動向
今後の供給については、デベロッパーの用地の取得状況次第とも言えます。現在、ファミリータイプマンション用地をはじめマンション適地となりそうなある程度まとまった大きさの土地を確保することが非常に困難であるという話しが良く出てきます。投資家によるワンルームマンションへの強い需要は今後も続くものと見ており、デベロッパーとしても都心5区、城南・城西エリアを中心に用地取得に熱を上げている状況です。用地の確保が可能な限りにおいて、今後もワンルームマンションの供給は高い水準で行われると推測します。
- 出典:
https://www.shukan-jutaku.com/backnumber/wp-content/uploads/2016/09/20160530_oneroom_mansion.pdf
2016年5月30日号【ワンルームマンション特集】より












