株式投資は従来から資産運用のひとつとして人気がありますが、ハイリスクハイリターンといわれる株式投資で着実に利益を上げて資産形成に役立てるためには何が必要でしょうか。また、ミドルリスクミドルリターンといわれる不動産投資と比較して獲得する利益にそれぞれどのような性質があるのでしょうか。
株式投資とマンション経営での利益獲得方法
株式投資による利益獲得にはマンション経営同様にインカムゲインとキャピタルゲインがあります。キャピタルゲインは売買差益であり、株式投資もマンション経営も共通です。インカムゲインは株式投資では配当で、マンション経営では家賃から経費を控除した純利益が該当します。
株式投資とマンション経営のインカムゲイン
株式投資の配当は企業の業績如何で決まるものであり、配当を出せるだけの業績が上がらなければ無配といって配当金が出ないこともあります。また、わずかな利益であれば配当はあえて行わず、企業の更なる利益獲得に使用するために無配とするというケースもあります。この配当は企業によって異なり、無配のところから多いところでは5%程度のところもありますが、1~2%程度が平均的なところでしょうか。
マンション経営のインカムゲインは入居者がいることで発生し、家賃から経費を控除したネットの利回りは所有物件のエリアによっても異なりますが、東京都23区内であれば3~5%程度となります。
株式投資とマンション経営のキャピタルゲイン
株式投資もマンション経営もキャピタルゲインは基本的に同じです。取得金額よりも値が上がっているときに売却すれば売却益が得られて、下がっているときに売却すれば売却損が発生します。株式投資の主たる目的はこのキャピタルゲインを得ることにあるといえます。
株式の値動きは大きく、株式投資の成否はこの売買に掛かっています。着実に利益を上げ続けるには相当の情報収集力や勉強、そしてセンスが必要ともいわれています。一方、マンション経営におけるキャピタルゲインは、株式投資のキャピタルゲインとは性質が少々異なります。20~30年の間3~5%のインカムゲインを得た後の売却であれば、多少の価格変動は投資の成否に影響を与えないことになります。
株式投資とマンション経営で獲得する利益
株式投資ではキャピタルゲインが、マンション経営ではインカムゲインが大きな意味を持ちます。株式投資では売買の結果、大きな利益を得る可能性があると同時に大きな損失を被る可能性もあります。マンション経営は長期の運用期間で安定したインカムゲインを得るというスタンスです。どちらが良いかは投資を検討する人の投資に対する考え方によりますが、大きな損失のリスクは負わずに長期の資産運用で安定したキャッシュフローを得ること、老後に備えた資産形成をすることを重視する方にはマンション経営がお勧めです。