日本の人口は減少傾向にありますが、単身世帯の割合は増加傾向にあることをご存知でしょうか。単身世帯増加の理由は色々と言われていますが、この増加とワンルームマンションへの投資意義について考えてみたいと思います。
増加する単身世帯の割合
日本の人口は現在減少傾向にあります。少子高齢化が問題視されている状況で、今後もこの減少傾向は続くと予測されています。
このような中で、日本における家族の形も変化してきています。昔のような3世代がひとつの家族として生活を送るという姿は少なくなってきています。人口は減少傾向にありますが、核家族化が進んでおり世帯数は増加しているのです。なかでも目立つのは単身世帯割合の増加です。
国立社会保障・人口問題研究所の『日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)』(2014年4月推計)によると、2010年に全国の全世帯数の32.4%であった単身世帯割合は、2015年には33.3%の見込みとなっていました。この割合が2035年には37.2%まで増えることが予測されています。
単身世帯割合の増加の背景
要因のひとつとして他の世帯数の減少、特に「直系家族」や「複合家族」などの割合が減っていることが挙げられると思います。これにより核家族と単身世帯の割合が増えているのです。
もうひとつは単身世帯自体の数の増加です。2010年に16,784,507世帯であったのが、2030年には18,717,900世帯まで増加する見込みになっています。人口が減少していくなかで、凄まじい増加数と言えます。
この絶対数の増加には、晩婚化、未婚化の進展、離婚率の上昇がその理由として挙げられます。特に晩婚化、未婚化の影響は大きく、女性の社会進出や男性の非正規雇用者の増加などライフスタイルの変化がもたらしたものだとも言えなくもありません。
ワンルームマンションへの投資意義
東京においては、さらにこの傾向が高まることでワンルームマンションの需要も高まっていくものと予測されます。その賃貸需要から、家賃収入獲得というリターンを求めてワンルームマンションへの投資を行う訳ですが、この行動にも社会的意義は存在します。
今後の単身世帯用住居の需要の高まりを、投資家がワンルームマンションへ投資を行うことによって物件への需要が認知され、売却を目的とした新たな供給が生まれることとなるのです。
このように賃貸需要の高まりが投資意欲を刺激し、結果として供給を増やすことにつながることに、投資の意義があると言えるのではないでしょうか。