
近年、増加する訪日外国人観光客数に対応できるだけの宿泊施設を準備するため「民泊」の規制が緩和される方向となっています。マンション経営の運用手法としても注目が高まっていますが、メリットとデメリットについて考えてみたいと思います。
増加する訪日外国人観光客
2020年の東京オリンピック開催もあって、世界における日本への注目は近年高まりを見せており、海外からの旅行者が増えてきています。2011年に約620万人であった訪日外国人観光客数は、2015年には約1,970万人、2016年には推計値で約2,400万人となっています。2011年からみると約4倍となっている状況です。今後オリンピック開催に向けて更に外国人観光客の増加が見込まれるなか、観光産業の活性化により景気高揚につなげたい日本政府としても、ますます力を入れていくことでしょう。
そのような中で問題となっているのが、観光客の受け入れ態勢の整備であり宿泊施設の確保となります。そこで増加する訪日観光客の受け皿として、ホテルなどのほかに「民泊」の規制緩和が進んでいます。そして、この民泊が新しいマンション経営の運用方法として注目を浴びつつあるのですが、メリットとデメリットはどのようになっているのでしょうか。
民泊のメリットとデメリット
まずその前に、現行法では民泊経営のハードルが大変高いということを認識しておく必要があります。日本では、①宿泊料を取る②客が不特定③継続して営業④宿泊者は一時利用という4点を満たすにも関わらず、旅館業法の営業許可を取得していない場合には違法となります。
では、民泊のメリットはどこにあるのでしょうか。大田区などは特区として定められていますが、まだ法律的にも未確定な要素が多いため、現時点では具体的にメリットと言えるだけのものはありません。強いて言えば、これからも増加する訪日観光客数から伸びが期待できるということと、「Airbnb」という宿泊施設情報を提供するサイトが公開されているということでしょうか。
民泊のデメリットですが、まだ法律が未整備のために今後どうなるかが良く分からないという点がまずあります。法律を遵守し、ビジネスとして成立するかどうかもまだ何とも言えません。そして、何よりも海外の方の宿泊利用などで文化の違いから、近隣住民の方とゴミ出しや夜間の騒音などでトラブルになる可能性があることです。これらのトラブルは実際に起きているようで、マンションなどでは民泊として利用することを禁止する管理規約を設定するところも増えています。
マンション経営の運用に民泊は厳しい
現時点ではマンション経営の運用方法に民泊を選択することは時期尚早といえ、デメリットばかりが目立つ状況です。新しい民泊に関する法律で営業日数が限定されるのではという懸念や、そもそも採算ベースに乗らないのではないかという話もあります。今後の動向に注目は必要ですが、サラリーマンの投資としての「民泊」はハードルが高いと言えそうです。












