何事においてもバランスは大切だと言われますが、投資の世界でも保有する金融資産などの種類や構成のバランスが重要です。投資における資産のバランスとは、どの様なものなのでしょうか。
ポートフォリオとは何か
投資や資産運用のことを勉強し始めるとポートフォリオという言葉を見かけることがあります。ポートフォリオ自体は、書類カバンという意味を持っており、様々な使われ方をしますが、投資の世界では株式や債券などに投資を行う人が保有する金融資産などの一覧や組み合わせのことを意味します。そして、ポートフォリオを把握することによって、最適な資産バランスを構築していくことが大切なのです。
バランスが大切な理由
投資はリターンを求めて行うものですが、リターンの背後にはリスクが存在します。リターンとリスクの性質は投資対象によって異なるため、投資対象となる資産の性質を考慮したバランスが大切となります。
特定の資産に偏ってしまうことで、市場が予測外の変動をしたときに資産の殆どを失ってしまうということもあります。例えば資産の全てをひとつの会社の株式で保有していた場合、その会社が倒産してしまうと、保有していた資産のほとんどを失ってしまうのです。このような事態を避けるために保有する資産のバランスが大切になるのです。
ポートフォリオに不動産を組み入れる意味
投資というと、まず思い浮かぶのは株式投資だと思いますが、株式は値動きが大きいためハイリスクハイリターンの投資と言われます。それではポートフォリオの中に不動産を組み入れることで、どのような効果を発揮するのでしょうか。
不動産投資はミドルリスクミドルリターンの投資と言われています。株式投資のような大きなリターンを期待することは難しい反面、賃貸経営によって安定したキャッシュフローを獲得することが可能です。安全性では預貯金には劣りますが、実物資産ですのでインフレに強いという特徴があります。
この様に安定性の高い不動産はそれ自体でバランスの良い資産といえますが、流動性にやや欠けるため換価するのに時間を要するといった特徴も持っています。したがってリスクとリターンのバランスが良いからといって、全ての資産を不動産にすることもバランスを欠くということになります。
不動産は比較的安定した収益性、安全性を備えるだけでなく、所得税、住民税、相続税でも高い節税効果が得られる資産である事から、ポートフォリオに組み入れる価値が十分に認められる資産です。ワンルームマンションなどは、思っているよりも少額で投資を始められますので、実は検討がしやすい資産でもあるのです。