マンション経営で収益性を判断する基準とは?

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表面利回りと、借入れたローン金利との差分を「イールドギャップ」といいます。マンション経営を行う時には、不動産投資でどのくらいの収益を生むことができるのか判断していくことが必要ですが、その基準や指標となるものがイールドギャップです。そこで、利回りとイールドギャップについて理解しておくようにしましょう。

 

マンション経営の利回りとは

マンション経営を行う上での利回りには、「表面利回り」と「実質利回り」があります。

表面利回りとは、空室がなく部屋が埋まった状態の時の収益力を把握するための利回りです。「年間収入÷購入価格×100=表面利回り」で計算することができます。

実質利回りは、家賃収入からマンション経営にかかる諸費用を差し引いた上での利回りです。「(年間収入-諸経費)÷(購入価格+購入時の諸経費)=実質利回り」で計算することができます。経費としてかかる管理費や修繕積立金、固定資産税、火災保険料などが差し引かれた上で算出されますので、実態に近い利回りを知ることが可能です。

表面利回りではなくイールドギャップを判断基準に

購入するマンションを選ぶ時は、表面利回りではなく実態に近い実質利回りで判断したいと思うかもしれません。しかし、諸経費を差し引いて算出しなければならないので、面倒に感じる場合にはイールドギャップを判断の基準にすると簡単です。

マンションを購入する時には、ほとんどの方が金融機関から融資を受けることになるでしょう。資金を借入れれば金利分の利息が発生しますが、この金利は当然、マンション経営の利回りにも影響することになります。

そこで、表面利回りとローン金利との差分であるイールドギャップを、物件の収益性を判断する基準とするのです。仮に表面利回りは5%でローン金利は3%の場合、イールドギャップは2%です。表面利回りより実態に近い数値なので、物件の収益性を判断する基準にすることができるでしょう。

より実態に近いイールドギャップを知るには?

マンション経営を行う上で収支計画を立てる時には、借入金の金利だけでなく、融資金額や返済期間などの要素も関係する点に注意しましょう。これらの要素も含めた上でのイールドギャップを知る場合は、実質利回りからローン定数を差し引いて計算することになります。ローン定数は「年間元利返済額÷ローン残高」で算出してください。

イールドギャップは初期段階の判断基準

また、実質利回りとローン定数、どちらもずっと同じ数値を表すわけではなく、時間が経過することで変化していきます。実質利回りは家賃や空室率の影響を受けますし、ローン定数も返済が進んでいけば変わってきます。そのため、イールドギャップはマンション経営の初期段階の状況を判断するための基準であると理解しておいてください。